沈 香・伽 羅
お香といえば沈香、といわれるほど 代表的な香木です。沈水香とも呼ばれるように、水に浮かべようとすると、比重が重いため沈んでしまうところから、この名が付いたと言われています。沈香は香木の一つですが木そのものが香りを放っているわけではありません。木がもともと持っていた樹脂が、枯死したり傷ついたりバクテリアが繁殖したりして、木質に沈着したものが香りの発生源となっています。主に東南アジアの熱帯雨林で産出されますが、すべての木に樹脂が沈着するわけでなく、アキラリア属やゴノスチラス属などの常緑樹で、樹齢が30年〜60年という老木で、なおかつ自然の様々な条件が合ったときにまれに沈着が生じるようです。このようなわけで、大変高価なものになります。沈香の中でも最高級品とされる伽羅はグラムあたりの単価は、金の4〜5倍ぐらいにもなります。