お線香やお焼香などお香の香りはそれをお供えする人の身も心も清浄にし、
仏前を清め邪気を払うとともに それがすみずみまで行きわたるところから、
すべての人々に差別なくゆきわたる仏の慈悲をたたえたものと
いわれています。また、その気分を安らげる鎮静作用があるところから「アロマテラピー(芳香療法)」「アロマコロジー(芳香心理学)」など、心身の健康に及ぼす影響を科学的に利用する方法も さかんに行われています。
さて、お香と言いましても 香木の刻、割、笹手、爪、線香、渦巻き香、円錐香など、いろいろな形状のものや、主にお仏壇などでのお供えとして使う事を目的とした実用線香、ご来客の際のお部屋の香りの演出のための座敷香など 用途によっても様々な種類があります。お線香、円錐香、渦巻き香はそれ自身に火をつけて香りを上げるのですが、火がついて燃えている部分の熱でその下の部分が温められ そこからいい香りが
放たれています。好みにあった香りをお探しになるときは直接煙を吸い込まないようにご注意ください。値段の高いものが
いい香りであると思うのですが、香りの好みには個人差がありますので、それがお気に召す香りか
どうかはそれぞれ意見が分かれるところです。いろいろな香りをお試しください。
日本でのお香の歴史が「595年の4月に沈香が淡路島に漂着した」ところから始まるので 4月を、また「香」の文字を「一十八日」と崩して18日と読み、合わせて4月18日を「お香の日」としています。